メンタルヘルス・ハラスメント
ストレスチェック 2023/03/17

ストレスチェックを行う意味とは?目的や効果的に行う方法、メリットについて解説

こんにちは。企業の健康経営を支援する「わくわくT-PEC」事務局です。

この記事では、ストレスチェックを職場で行う意味をわかりやすく解説します。ストレスチェックの目的や実施するメリットも解説するので、ストレスチェックを実施する際の参考にしてください。

ティーペックのストレスチェックサービスについて問い合わせる>>

貴社のメンタルヘルス対策にお役立ていただける資料 『法制化7年目 ストレスチェックデータの推移~法制化当初からコロナ禍を含む2022まで働く人のストレスはどう変わったか~』をダウンロードする>>

<目次>
◆ストレスチェックとは
◆ストレスチェックの目的
◆ストレスチェックの対象者
◆ストレスチェックは意味がないといわれている原因
◆ストレスチェックを実施するメリット
◆ストレスチェックを効果的で意味ある取り組みにする方法
◆ストレスチェックを実施する手順
◆まとめ

ストレスチェックとは

ストレスチェックは、一定規模の事業場で実施義務がある対象者のストレスを調べる検査です。労働安全衛生法の改正により、2015年12月より実施の義務化がされました。労働者がストレスに関わる質問が記載された質問票に回答して、回収と分析が行われます(分析は努力義務)。ストレスチェックは、労働者のプライバシーに配慮しながら行われる検査です。

ストレスチェックの目的

ストレスチェックには、労働者の健康維持に関わる3つの目的があります。

・労働者のメンタルヘルス不調防止
・労働者自身のストレス状況の把握
・働きやすい職場環境作り

労働者が不調を感じる前にストレスチェックを行うことで、メンタルヘルスの不調防止ができます。予防のためには、労働者自らが自分のストレス状況を把握しておくことが重要です。労働者が働きやすいと感じる環境にすることで、労働者のストレスを減らすことも大きな目的の1つです。

ストレスチェックの対象者

検査対象者は、厚生労働省によって明確に定められています。以下で検査対象者の要件を解説します。

ストレスチェック対象者の要件

厚生労働省が定めるストレスチェックの対象者は「事業場が常時使用する労働者」です。役員や社長、派遣労働者は対象外です。ただし派遣労働者には、派遣元事業者にストレスチェックの実施義務があります。以下に、検査対象者の要件を記載します。

・ 期間の定めのない労働契約により使用される者(期間の定めのある労働契約により使用される者であって、当該契約の契約期間が1年以上である者並びに契約更新により1年以上使用されることが予定されている者及び1年以上引き続き使用されている者を含む。)であること。

・その者の1週間の労働時間数が当該事業場において同種の業務に従事する通常の労働者の1週間の所定労働時間数の4分の3以上であること。

契約社員・パート・アルバイト・派遣社員など、雇用形態に関わらず条件を満たす場合は実施の対象となり、条件に満たない労働者(契約期間が1年未満で、1週間の労働時間が通常の労働者の4分の3未満の短時間労働者)はストレスチェックの対象には含まれません。

ただし、1つ目の要件を満たし、1週間の労働時間数がおおむね2分の1以上である人には、ストレスチェックを実施するのが望ましいとされています。

ストレスチェックは意味がないといわれている原因

ストレスチェックは労働者の健康維持に重要な検査ですが、一部で実施の必要性を疑う声もあります。よく聞かれる指摘を以下に記載します。

1.労働者の全員が受検していない

ストレスチェックの必要性が疑われている理由の1つは、ストレスチェックを受検しない労働者がいることです。ストレスチェックの実施そのものは、常時 50 人以上の労働者を使用する事業場で義務化されていますが、労働者には受検する義務はありません。企業が労働者に対して、ストレスチェックの実施を強制できないため、労働者の一部は受検していないのが現状です。

厚生労働省の『ストレスチェック制度の効果的な実施と活用に向けて(令和4年3月)』によると、「受検対象となる労働者のうち、実際に受検した労働者の割合が約8 割を超える事業場は 77.5%」だったというアンケート結果も出ており、受検しない労働者が一定数いることがわかります。

2.面接指導を受ける労働者が少ない

ストレスチェックで「高ストレス者」と判定され、実施者から必要と判断された労働者は、医師が行う面接指導が受けられます。高ストレス者は、職業性ストレス簡易調査票の評価点数が、特定の要件を満たした労働者です。面接指導を受けることで、医師からの客観的な判断をもらえたり、必要な場合は就業上の措置を行うなど、職場環境の改善につなげたりすることができますが、高ストレス者と判定を受けても、実際に面接指導を受ける人は多くありません。

3.職場環境の改善にいたっていない

ストレスチェックは、企業が検査を実施して、結果の集計と分析、職場環境の課題把握と改善まで行ってはじめて、本来の目的が果たされます。実際には、職場環境の改善まで至っておらず、本来の目的が達成されていないケースが少なくありません。

この場合の課題は、検査の実施から、結果の分析までにとどまっており、組織に対して結果のフィードバックをしていない点です。

ストレスチェックを実施するメリット

ストレスチェックは本来、労働者と企業の双方にメリットをもたらす検査です。それぞれのメリットについて、以下で解説します。

1.労働者側のメリットとは

ストレスチェックは、労働者が客観的に自身のストレス状況を把握できる検査です。自分が抱えているストレスに目を向けて状況が把握でき、セルフケアができます。ストレスチェックをきっかけに、医師の面接指導や面談を受ければ、ストレスを解消する適切な措置が受けられます。1人では難しい職場環境の改善につながるでしょう。

2.企業側のメリットとは

ストレスチェックを実施する企業のメリットは、企業の貴重な人材を守れる点です。ストレスチェックを通して労働者をケアできれば、退職者や休職者を減らすことにもつながるでしょう。労働者が健康的に働けて退職者が減れば、採用コストの削減も可能です。ストレスチェックの実施は、企業の職場改善にもつながります。

ストレスチェックを効果的で意味ある取り組みにする方法

ストレスチェックは、工夫と行動次第でより効果的に活用できます。以下で詳しく解説します。

1.労働者全員に受検を促す

ストレスチェックの効果をより発揮させるには、労働者全員が検査を受検するのが重要です。受検を強制してはいけませんが、労働者に検査の重要性を説明して、受検を勧めることはできます。社内で労働者全員の受検を実現するには、検査の担当者のみでは難しいかもしれません。管理職や経営層も一丸となり、労働者のメンタルヘルスを守る意識を持ちましょう。

2.ストレスチェックの結果を職場環境の改善に活用する

ストレスチェックの実施が、職場環境の改善に至っていないケースは少なくありません。検査の本来の目的を果たして、より効果的にするには、分析結果をもとに具体的な改善計画をつくり、実行する必要があります。労働者にストレスチェックの重要性を理解してもらうために、改善計画は労働者に共有するとよいでしょう。

3.経営課題にメンタルヘルス対策を取り入れる

労働者が抱える職場環境のストレスは、生産性低下の原因になります。メンタルヘルス対策を企業の経営課題にして、労働者全員で能動的に取り組めば、労働者のメンタルヘルスを守る環境づくりを積極的に推進できます。労働者自身がセルフケアをできるようになれば、職場の生産性が向上して、企業の成長にもつながるでしょう。

ストレスチェックを実施する手順

ストレスチェックを社内で実施する4つの手順を紹介します。実施する際の参考にしてください。

1.事前準備を行う

ストレスチェックを実施する前に、事前準備としてストレスチェックの方針を決定しましょう。具体的に話し合いで決める内容について、以下に参考を記載します。

話し合いで決定する内容の参考
・実施する期間はいつか
・実施者と実施事務従事者を誰にするか
・質問事項の内容はどうするか
・受検者のストレス度をどのように評価するか
・面接指導を行う医師は誰に依頼するか
・ストレスチェックの結果をどうデータ化し保存、管理するか
・ストレスチェックの結果をどのように活用するか

2.対象者へ結果通知を行う

ストレスチェックの結果を、実施者から労働者に通知します。事業者は、労働者に対して検査結果の開示を強制してはいけないため、注意してください。検査の実施者が事業者に検査結果を渡すには、受検者本人の同意が必要です。実施者は、検査結果をもとに医師の面接指導が必要な労働者もしくは高ストレス者を判断します。

3.対象者に面接指導を行う

「高ストレス者」と判定され、実施者から必要と判断された労働者を対象に、医師の面接指導を実施します。面接指導は、あくまで任意の参加です。対象の労働者に面接指導の参加を促すために、実施者は対象者1人ひとりに医師による面接指導の受診を勧奨します。面接指導は任意ですが、できる限り参加してほしい旨を伝えましょう。

面接指導の内容をもとに、医師の意見を参考にしながら、労働時間の短縮や残業の制限または禁止、作業の転換などの必要な措置を取ります。

4.職場環境の改善を実施する

最後に行うのは、職場におけるストレス要因の評価です。評価をもとに、企業は職場環境の改善を図ります。面接指導を行った医師からの意見聴取は、面接指導後の1か月以内に行わなければなりません。

まとめ

ストレスチェックは、企業の労働者を守り、安定して事業活動を行うために役立つ検査です。労働者の受検を強制はできませんが、検査の効果をより発揮させるためには、労働者全員の受検が必要です。

ティーペックのストレスチェックサービスは、ストレスチェックの実施から、結果をしっかりと活用できる、充実した職場環境改善サポートサービスをご提供いたします。初めての担当者様でも適切に実施できるよう運用をサポートしており、年間650社以上、64万名以上を分析する実績があるプログラムから、課題にあったプログラムを提案します。

***************
参考

・厚生労働省「ストレスチェック制度の効果的な実施と活用に向けて」
https://www.mhlw.go.jp/content/000917251.pdf

・厚生労働省労働基準局安全衛生部「労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度実施マニュアル」
https://www.mhlw.go.jp/content/000533925.pdf

***************

※当記事は2023年3月に作成されたものです。
※「健康経営(R)」は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です。

ストレスチェックの記事一覧は、こちら