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セミナーレポート 2022/10/04

ヒューマンキャピタル2022 出展社セミナーに人事総務部 部長・大神田直明が登壇「“ホワイト500” 6年連続認定企業の人事が生解説! 6つの健康施策とは?」

こんにちは。企業の健康経営を支援する「わくわくT-PEC」事務局です。

ティーペック株式会社は2022年7月13日~15日の3日間、東京国際フォーラム(東京・有楽町)で開催された「ヒューマンキャピタル 2022」にブースを出展いたしました。

7月15日には、ティーペック株式会社の人事総務部の部長・大神田直明が出展社セミナー「“ホワイト500” 6年連続認定企業の人事が生解説! 6つの健康施策とは?」に登壇。2013年から実施している「健康経営宣言」の詳細な取り組みや効果、健康経営度調査と健康経営戦略の重要性について、6つの健康施策を中心に紹介しました。

本記事では、セミナーでの講演内容について詳しくレポートします。

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≪目次≫
2015年に喫煙率0%を達成 ティーペックの生活習慣病対策
がんによる離職をゼロに 治療と仕事の両立支援
6年連続で“ホワイト500”に認定、ティーペックの取り組みとは

2015年に喫煙率0%を達成 ティーペックの生活習慣病対策

2013年3月、私どもティーペックでは健康経営宣言を制定しました。

<ティーペック健康経営宣言(骨子)>
・誠の幸福とは心身ともに健康な生涯を送ることにある。
・お客様の健康を預かるからには、まず社員が健康でなければならない。
・ティーペックは社員が毎朝楽しみながら行きたいと思える職場環境を整え、健康で生き生きと働ける会社を目指す。
・6つの柱を中心とした健康施策により、従業員および、家族の健康づくりを多方面からサポートします。

上記の健康経営宣言に「6つの柱を中心とした健康施策」とありますが、内容は以下の6つです。

1)生活習慣病対策
2)メンタルヘルス対策
3)がん対策
4)女性の健康対策
5)禁煙対策
6)認知症対策

今回は、1)生活習慣病対策について詳しく紹介します。

(1)定期健康診断(法定健診、人間ドック)

年に1度の法定健診、年齢によっては人間ドックの場合もありますが、その受診日は特別休暇(有給)扱いにして、仕事のことは忘れてゆっくり健康診断を受けてもらう形にしました。

(2)がん検診を会社負担で実施

下のグラフがティーペック社員のがん検診受診率(2021年)です。厚生労働省では、がん検診の受診率50%以上を目標にしながらもなかなか達成できずにいますが、当社ではかなり以前から受診率50%以上を達成しています。

(3)45歳以上の社員に対して、5年ごとに脳ドック、肺ドック、大腸3D-CT、子宮体がん検診を会社負担で実施

45歳以上の社員に対しては、5年ごとに通常の健康診断よりもさらに詳しい検査として、脳ドック、肺ドック、大腸3D-CT、子宮体がん検診を会社負担で実施しています。

私の話になるのですが、人間ドックの便潜血検査では異常なしだったのに大腸3D-CT検査を受けたところ、大腸ポリープの疑いを指摘されました。その後、大腸内視鏡でポリープを切除。ポリープは放っておくと「がん化」するものもありますので、早めに切除できてよかったと思っています。

(4)ウォーキング

2008年から社員に歩数計を支給してウォーキングを推奨しています。

開始して10年間は参加率が50%を切るあたりで推移し、伸び悩んでいる状況でした。ところが、2018年にそれまでポケットに入れるような万歩計を支給していたのを腕時計型のFitbitに変えたところ、一気に参加率が90%に増えました。Bluetoothでスマートフォンと連動し、ほぼリアルタイムで個人ランキングを表示することで、コミュニケーションのきっかけにもなっています。

半期ごとに1日の平均歩数が6,000歩以上の人に、1歩=1円の計算で図書券かAmazonギフト券を贈っています。

また社員からの提案により始まった企画ですが、社員とその家族による1年間の総歩数に応じて、10,000歩あたり2円の寄付を患者団体様にいたしました。社会貢献につながることが、ウォーキングへのポジティブな動機づけになったという事例です。

(5)スポーツクラブの利用を促進

いくつかのスポーツクラブと法人契約を結んでおり、当社の場合、1回の利用につき、会社から1,000円の補助をしております。したがって、安いところですと1回300円程度での利用が可能です。さらに、表彰制度を設け、半年間の利用が48回以上の場合、1万円の図書カードの贈呈をしております。

(6)喫煙率ゼロ%

2013年3月、喫煙率ゼロという目標を立てました。当時の喫煙率は25%でしたが、2015年11月には、全員禁煙に成功。現在も喫煙率0%を維持しています。

具体的な喫煙ゼロ運動の実施内容は以下の通りです。

・健康経営宣言で、会社のトップが明確に喫煙率をゼロにすることを発信
・毎月の朝礼で、タバコの害と生産性への影響を説明し、リテラシーの向上を図る
・喫煙場所をすべて撤去
・禁煙外来受診の負担額を一部補助
・非喫煙者(元々吸っていない人)に、毎月3,000円の健康促進手当を支給
・禁煙成功者(6ヶ月経過で、禁煙とみなす)を表彰。10,000円の表彰金と体験談の発表
・部門別の喫煙率を社内で毎月公表

成功の要因として、まず挙げられるのは、禁煙に取り組む意義や目的を、トップが明確に発信してぶれなかったことです。また一人ひとりではなく、組織として取り組んだことも、潜在的な禁煙希望者の自発的な行動変容につながったかと思います。

そしてティーペックでは3次喫煙予防策として、来社する全てのお客様に喫煙後45分以内は入室を遠慮いただくようお願いしています。なぜ45分かといいますと、喫煙後45分は呼気や衣類から有毒な成分が漂うということが医学的に明らかになっているからです。

がんによる離職をゼロに 治療と仕事の両立支援

ティーペックでは、治療と仕事の両立支援にも力を入れています。

次のグラフは、がん罹患による離職のタイミングに関する統計です。がんと診断されたタイミングで31.7%、診断から最初の治療までの間で8.5%。つまり治療開始前に約40%の人が離職していることがわかります。

今やがんという病気は治せる病気であり、がんが理由で離職してしまうのはもったいないことです。健康経営を推進する当社としては、がんで会社を辞めなくていい環境をつくるため、「がん治療と仕事の両立制度」を考えました。

(1)治療休暇制度

治療休暇制度を作ったのは、当社の乳がんになった社員がきっかけです。2~3週間休んでから元気に復職したのですが、入院・通院のため、有給休暇を使い果たし、その後は月に2~3日欠勤をするという状況が続いていました。

乳がんは、退院してからも放射線治療や抗がん剤治療などで継続的に通院をしなければいけません。治療でお金が必要であるにもかかわらず、欠勤の分、給与がカットされてしまうというのは大きな問題です。

当時調べたところ、週1回・半日の通院が一般的でしたので、月2日(半日単位)の特別休暇(有給)を「治療休暇」として付与することにしました。

(2)時差出勤、職場の配置転換

満員電車を避けて少しでも楽に出勤できるよう、時差出勤制度を導入。また本人の希望があれば、配置転換を行えるようにしました。

(3)専門家に相談できる体制を整備

当社のメイン事業である「セカンドオピニオン手配サービス」や「メンタルヘルスカウンセリング」などを無料で利用できる制度を導入しました。

続いては、この両立支援制度を実施する上で、絶対譲らないと定めた3つのポリシーを紹介します。

がんになっても普通に働けることを社員全員に理解してもらうために、研修を実施。今や2人に1人ががんに罹る時代であり、お互い様という意識を持って助け合うことが大切という、風通しの良い社内風土の醸成を目指しています。これまで数名の社員が、がんに罹患しましたが離職者はゼロです。

現在は、脳疾患や心疾患といったほかの病気にも、両立支援制度を拡大しています。

6年連続で“ホワイト500”に認定、ティーペックの取り組みとは

こちらは令和3年度に健康経営度調査を実施した際のフィードバックシートです。2,869社のうち、51-100社の順位でホワイト500の認定を受けることができました。今日は、4つある評価側面のうち、[組織体制][制度・施策実行]の2つに関するティーペックの取り組みを紹介します。

<健康経営度調査 評価側面:組織体制>
当社はかつてトップダウン方式をとっていたため、組織は大きな改善点でした。現在は会社主導型からの脱却を図るべく、課長層がリーダーシップを発揮して、組織ごとの健康課題を明確化。健康経営が会社の文化として根付くことを目指しています。

そのための新しい組織体制がこちらです。

各部門長を健康経営実践責任者、課長以上を健康経営推進サポーターに任命し、次の役割をお願いしています。
・組織における健康課題を討議の上、抽出
・課題解決のための施策を検討
・目標設定し、実施、評価、改善

また健康保険組合、衛生委員会、従業員代表とも密接にコミュニケーションをとりながらすすめております。


<健康経営度調査 評価側面: 制度・施策実行>
社員が健康診断を受けた結果、再検査や医療機関の受診の必要がある場合は健保組合から案内が行くという形式をとっていたのですが、さらに会社からも連絡をするようにしたところ、2次検診の受診率が上がりました。特に高血圧、高血糖、高コレステロール、高中性脂肪の場合は、自覚症状がないので、再検査や医療機関の受診が進みません。そこで結果の連絡と合わせて、相談できる窓口を案内し、「受診しないと、将来こういうリスクがありますよ」と積極的に促すようにしています。

メンタルヘルスの問題に関してですが、ティーペックでは業務としてメンタルの相談を行っているものの、同じ会社の社員にメンタル面の相談はしにくいということで、完全に匿名で、当社が提携しているカウンセリングルームを利用できるよう仕組みを整えました。

そのほか、食生活の改善や女性のヘルスケアについても力を入れています。管理職には男性が多いですが、部下の女性の月経や更年期についても正しく知っておくべきということで研修を行っています。

以上、ティーペックの取り組みについてお伝えいたしました。健康経営に取り組む企業さまにとって、ご参考になれば幸いです。ティーペックでは、今後も企業の健康経営推進や、従業員の健康保持・増進にお役立ていただけるような情報を発信していきます。


※当記事は、2022年9月に作成されたものです。
※「健康経営(R)」は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です。

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