カウンセリングでストレスに気づき、不調の改善へ~サービス利用事例~
こんにちは。企業の健康経営を支援する「わくわくT-PEC」事務局です。
ティーペックのサービス利用事例をご紹介します。今回は、勤めていた会社が他社と合併したことにより、体の不調を感じるようになってしまった方からのご相談です。ティーペックでは、メンタルヘルス相談・カウンセリング業務を担当している心理カウンセラーが対応しています。記事の最後では「事例のポイント」も併せてご紹介いたします。
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Aさんの状況
相談者のAさんは、34歳の男性です。大学卒業後、とあるメーカーに就職。職場では、上司や部下からの信頼も厚く、同僚からも一目置かれる存在です。プライベートでは、2年前に、職場の後輩だった妻と結婚。妻は現在妊娠中で、もうすぐ産前産後休暇を取る予定で準備をしています。夫婦共に子どもが生まれてくることをとても楽しみにしており、まさに、公私共に順風満帆な日々を送っていました。
Aさんの環境の変化
そのような中、Aさんの会社が、昨年他社と合併したのです。合併直後、職場の雰囲気もバタバタとし、Aさんは新しく立ち上がった部署の責任者を任されることになりました。「もうすぐ生まれる子どものために頑張らなくては…」とAさんは、これまで以上に仕事と家庭の両立に熱心に取り組みました。業務時間は部署の運営に尽力し、プライベートの時間は妻と出産準備で買い物に出かけたりなど、休む暇なく行動していました。
ストレスと体調の崩れ
Aさん自身、仕事内容自体はそこまで苦には感じていませんでしたが、合併し他社流の経営戦略の下、責任者として部署を運営していくプレッシャーや、他社の社風に馴染んだ部下とのコミュニケーションの取り方などに、やりづらさを感じていました。
責任者を任されて3ヶ月ほど経過したあたりから、Aさんは体の不調を感じるようになりました。疲れて帰ってきているのに、夜なかなか寝付けなくなり、ようやく寝付いても、夜中に目が覚めることが多くなったのです。その他、仕事中は常に体が強張っている感じがして、上司や部下たちからの視線もいつも以上に気になるようになりました。休日に妻と出かけていても、気が付くといつも仕事のことばかりを考えていました。
カウンセリングの利用
Aさんの体調を心配した妻から、「このままだと倒れてしまう」と会社からもらったパンフレットを渡され、Aさんは会社の福利厚生であるカウンセリングを受けてみることを決意しました。
カウンセリング当日までの間、Aさんは最近数ヶ月間の自分自身について振り返ってみました。すると、以前より、時間の面でも気持ちの面でも余裕をなくしており、リラックスして過ごすことができる時間がほとんどなかったことに気付きました。さらに、カウンセリングを数回受け、そのカウンセラーとのやり取りの中で、責任者になってからのAさんは、自身が思っている以上にプレッシャーやストレスを感じていたことや、部下を信頼して仕事を任せることができていなかったことに気付きました。
カウンセリング最後の回では、「この1年、合併で会社全体が緊張ムードだし、責任者に抜擢されたこともあって、いつも以上に神経質になっていたのかもしれない」「生まれてくる子どものために…と頑張り過ぎたのかもしれない」と、状況の整理や気持ちの変化を意識することができました。
カウンセリングはこれで一旦終了となり、しばらくはAさん自身で気付いたことを元に、日々の生活を送ることになりました。妻から「仕事を頑張るあなたを応援したい気持ちもあるけれど、家族との時間を大切にもしてほしい」と言われたことで、人生にとっての仕事の在り方や、今後の働き方についても考え直しました。結果的に、上司や部下にも上手に頼ることができるようになり、次第に、Aさんの体の不調も消失していきました。
事例のポイント
1.Aさんは、公私ともに充実していたが、体調を崩すようになってしまった。
2.寝付けなかったり、疲れがとれなかったり、休みの日も仕事のことを考えてしまっていた。
3.カウンセリングを受けることで、思った以上にストレスやプレッシャーを感じていたことに気付いた。
管理職の視点
1.職場やプライベートで、よいことであっても大きな変化があった場合は、心身の不調を生じる可能性がある。
2.大きな変化があった部下の様子を見て、労働時間や仕事の質などをチェックする。
3.気になる様子があったら、面談を行い、専門家に繋げる。
ストレス要因がうまく解消されない状況が続くと、からだやこころにさまざまな影響がでてくるといわれています。ティーペックでは、経験豊富な専門資格をもつスタッフが、お客様のお困りごとを丁寧にヒアリングし、必要な情報提供や、情緒的支援を行います。
※「健康経営(R)」は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です。
※当記事は、2022年5月に作成されたものです。
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