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インタビュー/座談会 2021/05/26

35歳働き盛りに子宮頸がん告知~保険営業職ユミさんの体験談~

がんは、日本人の2人に1人が生涯で一度は経験すると言われていますが、高齢者に多いというイメージを持つ方も多いでしょう。しかし、子宮頸がんは「マザーキラー」ともよばれ、20~40歳代の仕事や子育てに忙しい年代に発症年齢のピークが重なっています。

保険営業職のユミさん(仮名)は、35歳で受けた初めての人間ドックで子宮頸がんが見つかりました。早期発見・早期治療により、現在は完治し、健康に毎日を過ごしています。もちろんがん保険の備えをしており、経済的な負担は少なく済んだようですが、子宮頸がんに罹患したことでライフプランに影響があったと感じていることもあるそうです。

本インタビューではユミさんの子宮頸がん罹患の実体験から、保険営業者としてお客様に伝えたい備えの重要さや、罹患後のライフプランへの影響、そして保険の付帯サービスの有用性を考えてみたいと思います。

《目次》
◆人間ドックで早期発見~自覚症状がなかった子宮頸がんの告知~
◆手術はスムーズに終了し、無事に退院
◆想定外のトラブルは仕事復帰後の不正出血
◆がん発見後、すぐに使った付帯サービス~優しく安定感のある対応に「いつでも相談していいんだ」~
◆「早期発見でよかった」~でも、ライフプランが変わってしまったのも事実~
◆子宮頸がん検診は定期的に受けてほしい~若くても罹患する。家族を悲しませないためにも~

人間ドックで早期発見~自覚症状がなかった子宮頸がんの告知~

―――子宮頸がんの発見までの経緯を教えていただけますか?

35歳の時、人間ドックのオプションで婦人科検診を受け、そこで子宮頸がんが発見されました。
それまで全く自覚症状はありませんでしたが、周りの同世代の女性から勧められたり、保険営業をする上で自分と同じ年齢層で婦人科系の病気にかかる方が多いことを知っていたりしたので、婦人科検診を受けようと思いました。

検診5日後、平日のお昼に「婦人科検診で異常値があるので、今すぐ来られますか?」と検診を受けた病院から電話がありました。30分後に来客予定があったことや、この時点でがんと言われなかったので、この日は行かずに数日後に行きました。

帰宅後、母に話すと「一緒に行く」と言われました。私は、ただの再検査だろうと思っていたので、後々、母の直感はすごいと思いました。

母と二人で病院に行くと、「お母さんもいらしているなら一緒にどうぞ」と言われました。何か嫌な予感がしました。そして、診察室の椅子に座るや否や、医師から「子宮頸がんです」と告げられました。

隣で母が固まっていたのを覚えています。母が、「がん、ですか・・・?」と聞き返すと、医師は、紙に絵をかいて説明しだしました。「恐らく上皮内がん(※)でとどまっているとは思いますが、浸潤していたら子宮を全て摘出しなければいけない可能性もあります」とあまりに淡々と話されました。

※上皮内がん:がんが表層にとどまり、他臓器へ浸潤・転移する可能性のないもの
出典:国立がん研究センターがん情報サービス
https://ganjoho.jp/public/qa_links/dictionary/dic01/rinshoshinkodo.html

私自身は、子宮頸がんに罹患したお客様とお会いすることもあったので意外に冷静でした。「むしろ、この段階で見つかってよかった」と思いました。特に、無症状だったので、このタイミングで見つかっていなかったら確実に進行していたと思いながら医師の話を聞いていました。

医師から大学病院への紹介状を渡されましたが、紹介先の病院が「専門性に優れた病院なのか?」「これから入院しその後通院する環境として大丈夫か?」などを考え、本当にその病院で決めてよいのか、母と相談しながら帰りました。そして真っ先に保険の付帯サービスであるティーペックの「24時間電話健康相談」が頭に浮かび、利用しました。

―――会社にはすぐに伝えましたか?手術までの間、仕事は通常通りできましたか?

会社には検診を受けた病院によばれていたことも報告していたので、子宮頸がんと診断されてすぐに伝えました。そして、仕事柄上司も病院などの情報に詳しいので、病院選びも相談しました。

がん発見が3月末、手術が5月末の予定で、手術までの2か月間、普通に仕事をしていました。周りは無理をしないようにと気遣ってくれましたが、本当に自覚症状がなく身体的には問題がありませんでした。

―――何か不安なことは、ありましたか?

比較的、落ち着いていたと思いますが、無意識に空き時間などに子宮頸がんについて検索していました。検索履歴が、“子宮頸がん”で埋まっていました。

医師から「もう少し進んだ状態で見つかっていたら子宮を全て摘出する手術だった」と聞かされたことが頭に残っており、手術までの2か月間、進行してしまわないのかとても心配でした。

手術はスムーズに終了し、無事に退院

―――手術とその後について教えていただけますか?

がんの分類ではクラス4(極めて強くがんを疑う)、HSIL(中等度異形成・高度異形成・上皮内がんと考えられる)で、3泊4日の入院でした。手術自体は、麻酔をしていたので痛みはなくあっという間に終わりました。

2週間自宅療養をして仕事復帰しました。手術後、投薬治療などもなく、仕事復帰後はいつものように営業の仕事をしていました。そして、術後1か月ほどで、病理検査結果が出て、がんの浸潤は認められず、手術で取りきれたとのことでした。

想定外のトラブルは仕事復帰後の不正出血

―――振り返ってこうしておけばよかったなど、何かアドバイスはありますか?

医師から術後2週間あたりで、出血することがあるかもしれないと言われていました。体調不良などがなかったのであまり気にせず仕事をしていましたが、復帰2日後、営業先で大量に出血しました。

慌てて病院に連絡しながら、病院まで電車で向かいましたが、出血量が多く何度も途中下車が必要でした。

病院に着いてすぐに圧迫止血の処置をしてもらい、「これで出血が止まらなかったら電気メスを使います」と医師に言われました。この圧迫止血の処置がとても痛かったのを今でも覚えています。止血の処置を終え、病院を出たのは真夜中でした。その後、さすがに2日間は仕事を休みました。

手術自体はスムーズでも、このように日常生活に戻ってからトラブルが起きる場合もあるので、2週間ほどの療養期間はしっかりと取る必要があると思います。そして、そのような事態が起きても休める環境を整え、会社の理解を得ておくと安心だと思います。

仕事をしている方、外出予定がある方は、医師から指示があるとは思いますが、出血の可能性があることを念頭に置いて行動したほうがいいと思います。

具体的な感想になりますが、実は、出血したのが商談中でした。生理用品を携帯していたことと、何より、白いスカートやパンツではなくて本当によかったと思いました。

がん発見後、すぐに使った付帯サービス~優しく安定感のある対応に「いつでも相談していいんだ」~

―――付帯サービスの利用についてお聞きします。「24時間電話健康相談」の利用経緯を教えてください。

それまで、健康に過ごしていたので、子宮頸がんを告知された日が初めての付帯サービスの利用でした。

相談内容は病院探しです。希望として「専門医がいること」「家から通えること」「産婦人科ではなく婦人科がいい」など、持っている知識から優先したいことが決まっていたので、電話をかけて病院探しを手伝ってもらいました。

電話で受け答えしてくださった看護師さんはとても丁寧で優しく、安定感がある声で対応してくださいました。病院探しという目的で電話をしましたが、子宮頸がんが見つかったことについて「びっくりしましたよね」「お気持ちは大丈夫ですか?」と真っ先に労りの言葉をいただきました。終始親身になって対応してくださり、安心してお話ができました。

―――がんが見つかってすぐに電話したということは、もともと何かあったら使ってみようと思っていたのでしょうか?

何かあったら利用しようと思っていて、電話番号を登録していました。営業では必ずお客様に付帯サービスについてご説明し、電話番号登録までお手伝いすることも多くありますし、自分の家族にも何かあったときのために登録をしてもらっていたので、「もしものときは電話しよう」との意識はありました。

お客様から「付帯サービス、使ってみたらよかった」「助かった」など感想をいただいていたこともあり、信頼できるサービスでした。そして、自分で使ってみて、「いつでも相談していいんだ」と強く実感しました。

「早期発見でよかった」~でも、ライフプランが変わってしまったのも事実~

―――がんを経験して、気付いたことや考えの変化などはありましたか?

早期発見できたことは本当に運がよかったです。もし、「もっと進行した状態で発見されていたら・・・」「医師が言うように子宮の全摘出におよぶ治療だったら・・・」治療内容・期間は、全く違ったはずです。そして、その後の生活、仕事を続けられるのか、など私の人生は一変していたのではないかと思います。

生死問題だけではなく、自分の人生を楽しむため、望むキャリアを目指すために、早期発見は重要です。

ただ、もう一方で思うことがあります。今回のような早期発見でも、がん診断には変わりなく、加入したい保険に入れないことがあります。子宮頸がんの早期発見(上皮内がん)診断は、死に至るレベルのものではありません。日常生活に戻れたとしても、将来、家族のために保険に入りたいと思ったとき、または家を買おうとしたときはこの病歴はライフプランに影響します。

1回しかない人生、自分の好きなように生きるには、健康と備えは欠かせません。保険の付帯サービスを活用することによる日々の健康維持、治療に専念するための備え(=お金)は不可欠です。

子宮頸がん検診は定期的に受けてほしい~若くても罹患する。家族を悲しませないためにも~

―――子宮頸がん経験者として、メッセージをお願いします。

検査項目としてはオプション追加になり検診を受けていない方も多いのではないでしょうか。または、検査がどうしても嫌だという方もいらっしゃると思います。でも、自分の人生を守るためにも、受診してください。また、どうしても子宮頸がんのイメージに世代間ギャップがあるように感じますので正しい知識の啓発は必要です。

―――若い世代だと「がん」が“自分事”にはなりにくいので難しさもありますね。何か啓発のアイデアはありますか?

私ががんになったことで両親はとても心配していました。「まさか自分たちより先に子どもががんになるなんて」と思ったのでしょう。

完治後に保険金も充分受け取りましたので家族旅行をしました。その時に、母が「こうやって、また旅行ができてよかった」と言っていたことが印象的でした。若いから大丈夫という保証もなく、がんになったとき、悲しむ人がいることを伝えれば、他人事ではなく“自分事”になりがん検診の大切さがわかりやすいと思います。

あとは会社ができることは大きいと思います。新卒で入社する若い年代の方々へも検診のオプションについて会社がサポートすれば受診率は上がると思います。ただ、婦人科検診などはオープンにすると気にする人もいるので、子宮頸がんにかかわらず、男女問わず、自然に「会社が検診のオプションを負担します!」から始まり、健康風土が根付き、健康診断・人間ドックで子宮頸がんの検診を受けるのが当たり前になるのが理想ですね。

―――最後に、保険営業をする方々にメッセージをお願いします。

私は、「病気になってからでは遅い」というのは間違いないことを身をもって体験しました。保険にしっかり加入していた私自身でさえもっと備えておけばよかったと思います。いくら子宮頸がんは再発率が低いとはいえ、再発も怖いですし、これからの長い人生の中、またいつがんにかかるかわからないと思います。

理想のライフプランを作るお手伝いをできるのは保険のチカラです。保険の営業は煙たがられることもありますが、お客様が入れなくなってから後悔しないように、健康なうちに入っておいたほうがいいこと、病気になったらその後に入れなくなる商品があることを、根気強く伝えていきましょう。

最後に、仕事上、情報を持っていたにもかかわらず、いざとなると病院選びは難しかったです。また、“転移”“死亡率”“再発率”など、不安なことをネット検索で調べてさらに不安になることばかりでした。お客様はもっと不安になると思います。

正確な情報を適切に教えてくれて、無料でいつでも相談できる先があることがどれほど心強いか。それを伝えることができるのは、私たち保険営業者だけです。「医療現場で培った知識と経験をもとにきちんと相談に乗ってくれる保健師さんや看護師さんが電話の先にいます」「いつでも丁寧で親身になって対応してくれるので安心です」と付帯サービスを伝えてあげてください。

―――貴重な体験談、ありがとうございました。

取材:ティーペック広報 大井美深(2021年4月9日)

※当記事は2021年5月時点で作成したものです。
※本事例は、ご利用者のプライバシーを保護しつつ、簡潔にまとめる目的の範囲内で情報の編集・加工を行っています。