毎年2月14日「セカンドオピニオンを考える日」は、病気になったときに主治医とは別の医師に意見を聞くセカンドオピニオンについて正しく理解してもらうことを目的に制定した記念日です。

今年はセカンドオピニオンを他人事ではないという意識を常日頃から持ち、理解を深める機会を創出のため「300文字で語る!私のセカンドオピニオン」作文とロゴマークを募集しました。

参考(ニュースリリース)
<2月14日はセカンドオピニオンを考える日> 「300文字で語る!私のセカンドオピニオン」作文、記念日ロゴマークを募集します!

2021年2月14日~5月5日までの期間で、作文602本、ロゴマーク418点の応募をいただき関心の高さを実感しました。

応募作品は、弊社にて選考を行い、入賞作品が決定しましたので発表いたします。

たくさんのご応募、誠にありがとうございました。

入賞作品

愛・感謝
M.Dino
(大阪府 48歳 女性)
 妊娠と同時に子宮頸がんが見つかり青天の霹靂とはまさにこのこと。症状もなく自分でも訳がわからず病院で「お子様は諦めて本人の命が最優先」と言われようやくがんと自覚し同時に授かった子供を諦めなければと落ち込んでいた時、主治医が「良ければ他の病院でも相談して下さい」と優しくセカンドオピニオンの話をしてくれました。
 セカンドオピニオンで「産みたいよね?では頑張ろう。こちらの病院でも最初の病院でもどちらでも」と言って頂き、最初の病院で上皮がんを切除し無事帝王切開で出産。妊娠し、主治医、セカンドオピニオンの先生に出会ったおかげで今の私がいます。がんを教えてくれた娘と私の希望を叶えてくれた両先生に愛・感謝です。
子宮頸がんの症例の多い病院でのセカンドオピニオンを受けて娘を無事出産することができました。娘や両先生の他に、心のケアも含め担当して下さった看護師さん、33週で帝王切開出産したのでNICUの看護師さんにも大変お世話になり、感謝しております。セカンドオピニオンがあったからこそ娘を授かれました。今現在、悩んでいる皆様、これから直面した方は是非セカンドオピニオンを受けて欲しいと心から願っております。
苦労をかけた母へ最後の恩返し
むらちゃん
(大阪府 31歳 男性)
 母の涙は1度しか見た事がありません。僕が28歳で保険会社に入社した夏の日でした。腰痛持ちの母、いつもの事と思いながら病院で診察。膵臓がんステージ4、余命1ヶ月でした。2人で歩く帰り道、一緒に大泣きしながら聞いた母の「生きたい」の言葉。年末に初孫が生まれる予定でした。
 次の日、母の勤め先の社長に報告しました。「任せとき。セカンドオピニオンを使おう」。付帯サービスを利用しセカンドオピニオンを受けました。その後、手術は成功、年末には初孫を抱くことができました。そこから半年後に母は他界。最後の言葉は「あんたを産んで本当に良かった。ありがとう」。あの時、セカンドオピニオンに出会えて本当に良かった。僕はセカンドオピニオン手配サービスを、人生を懸けて伝えていきます。
父がいなく、母だけだった事もあり、寂しさから反抗期が長く迷惑をたくさんかけました。泣く母を見た事がないくらい強い母でした。病気が発覚し、セカンドオピニオンを知らなければきっとそこで諦めていたと思います。手術が成功し、孫を抱っこ。僕と母で初めて伊勢神宮へデートもして、最後に恩返しができたなと思いました。
こころのセカンドオピニオン
BANANA
(東京都 47歳 女性)
 悪性の疑いのある子宮筋腫で、子宮全摘出を勧められました。突然の話に不安で、一番安易な方法を勧められているのではと疑心暗鬼になっていました。
 セカンドオピニオンは、やはり先生との関係が心配でした。転院覚悟で話すと、意外にも「是非して下さい。納得して手術を受けられたほうが良い。」とのお返事でした。セカンドオピニオン先でも、やはり子宮全摘出でした。そして、「カルテを拝見していると、先生が凄く丁寧にあなたのことを診てくださっているのが良くわかりますよ。」と言って頂きました。その後、元の病院で全摘を決意し、今は後悔もなく元気です。とてもありがたかったです。
病気は、症状だけではなく、立ち向かうためのこころの整理も大切だと思います。今回のセカンドオピニオンでは、2つの病院のお互い知らない先生同士が、つながって支えてくれてようで、お医者さんたちってすごいなあ、信じていいんだなあと感じた出来事でした。
違う世界
らいと
(静岡県 31歳 女性)
 看護師の私は、Aブースで困っている患者さんを見つめる。
 医師は淡々と説明。患者さんのあの表情…患者さんは説明を理解したふりをしている。
 Bブースに行く。同じ病名の患者さんと家族が医師の説明を聞いている。医師がイラストや治療手順を記入している。患者さんは、納得している表情だ。Cブースでは、不安からたくさん質問をする患者さん。口調が荒くなる医者、両者に青ざめる家族。
 説明の内容は同じだった。しかし、受け取り方、これからの信頼関係は三者三様。私だったらBブースを選ぶだろう。でも、別の病気、違う病院なら?私は気付けるだろうか?目の前が全てではなく、別の世界があることを。あらゆる感情をもち、私は最後に言う「お大事にしてください」と。
大きな病院の外来で働いているので、毎日あらゆる医師の話を聞きます。だからこそ患者さんに知って欲しい。世界はその診察室だけではないということを。もっと知る権利を活かして生きて欲しい。日々そう思っています。
理解を絆とする
雨森れに
(東京都 31歳 女性)
 主人の肺がんが見つかった。手術や放射線治療が難しいと言われ、現実を受け入れられずに毎日茫然としていた。「セカンドオピニオンへ行こう」一番辛いはずの主人の長年連れ添った、変わらぬ優しい声が誘う。診察日に主治医に相談した。気を悪くするだろうか、と緊張したのを覚えている。しかし、先生はすんなり了承し、今までの検査結果を手配してくれた。
 こうして意外とあっけなく、セカンドオピニオンの戸を叩いたのだ。ここでの見解でも治療法は変わらなかったが、病気と共闘していこうという絆が生まれた。しっかりと病を理解する事が心の芯を強くした。それからの私たちは、余生というには明るすぎる毎日を過ごしている。
セカンドオピニオンはやはり高額で、正直に言うと検査代などであっぷあっぷしていた家計は大打撃でした。しかし、金額以上に知識や病について勉強させて頂きました。治療法への後押しも、専門的な知識ならではの説明がありました。自分ばかりの悲しみに暮れていた日々。病気を理解することで一番悲しみを背負っているのは本人に気付きました。今では支え合っていこうと、できるだけ楽しく過ごしています。
医療現場で見た
セカンドオピニオンにまつわる誤解
ゆり
(神奈川県 28歳 女性)
 田舎の大きな病院で医療ソーシャルワーカーとして勤務していたとき、連日、セカンドオピニオンの相談を受けていました。その時、決まって患者さんはおっしゃいます。「主治医の先生に失礼にあたるのではないか」と。
 この場を借りてお伝えしたいことがあります。医療者の願いは、患者さんが納得して治療を選択し、安心して治療を継続できることです。そのためにセカンドオピニオンを希望されるのは当然のことです。経験上、セカンドオピニオンを希望されたことで患者さんが不利な立場になったことはありません。たった1度の人生に悔いのない選択をするために、わたしたちにできることを全力で応援させてください。
笑顔を守る
ワムラのマツダ
(大阪府 45歳 男性)
 数年前、体調を崩した父は医師の診察を受けた。医師は病名を告げた後、父にセカンドオピニオンを勧めた。「先生を信じています」という父に医師は、「患者さんだけではなく、セカンドオピニオンは我々医師のためにも必要なのです」と。
 セカンドオピニオンは、医師が新たな医療の知識を得るチャンスらしい。自分の視野を広げるために、別の医師の見解を知ることはとても大切なことだと。「セカンドオピニオンさまさまですね」と笑顔で答える父に先生は、「その笑顔のために、我々医師は協力をしています!」と。医療の進歩は皆の幸せでもある。セカンドオピニオンによって、たくさんの笑顔が守られることを知った。
きっと、だいじょうぶ
りょくちゃ
(北海道 38歳 女性)
「なんかあったらセカンドシベリアンに行けばいいもんね。」
 長い治療期間を経て、最後の面談を終えた患者様がこっちを見ていた。その方は少しだけカタカナが苦手で、薬剤名や病院食のメニューの間違えて覚えることがあり、すぐにセカンドオピニオンのことだと理解できた。
「そうね、もうなんも起こらないと良いね。」
 セカンドシベリアンを調べたらきっと、犬の情報が出てくる。「セカンドシベリアン、病院」で調べたら動物病院が出てくると思う。でもセカンドオピニオンというワードも出てくるはずだ。 セカンドシベリアンを忘れずに、お大事に過ごしてください。
現場で働いていると、セカンドオピニオンの存在を知らない患者様がほとんどです。そして、知ってはいるが現実的な選択肢として行動できる方は、ひと握りの中のひと握りだと思います。覚え間違い、言い間違い、たいしたことありません。存在を知ることが大きな一歩と思い返事をした記憶があります。
勘違い
大木 香乃
(愛知県 17歳 女性)
 私は今まで勘違いをしていました。セカンドオピニオンとは診断や治療方針について主治医以外に、自分自身で勝手に2つの病院に行って選ぶことだと思っていました。
 主治医にセカンドオピニオンを受けることを告げて、主治医と一緒に考えるという正しい情報を今初めて知ったのです。母に伝えると、母も40年間で初めて本当の意味を知ったと言っていました。このことから正しい情報を学び周りにも伝えていくことが大事だと考えました。将来自分が困らないように、しっかりとした知識を身に付けます。
よく勉強しましたね
感王寺 美智子
(福岡県 60歳 女性)
 乳がんになり、セカンドオピニオンを希望した。主治医は、快く送り出してくれた。受けてみて私は、自分が、病気のことを何も知らないこと、ただ、漠然とした不安を解消したいが為だったことに気づいた。メモしたことをもとに、更に調べ、学び、考えた。「病にしてごめんね、私、がんばるから」その過程の中、自分の体への愛おしさが増していった。
 そして主治医に、自分の考えと思いを話した。「よく勉強しましたね」主治医は、そう、褒めてくれた。主治医が担任教師なら、セカンドオピニオンは、特別授業だ。もっと、自分の病のことを知りたい、学びたい、そして戦いたい、その意志が大切なんだ。
セカンドオピニオン後に、主治医とも、いろいろ話し合いながら、治療をすすめることができました。その学びは、その後の自分のケアにも役立ちました。病を学ぶきっかけを与えてくださいましたセカンドオピニオン、そして主治医に感謝です。

作文コンテストリーフレット

コンテスト入賞作品をまとめたリーフレットPDFをつくりました。ダウンロードしてご活用ください。

作文コンテストリーフレット

2月14日「セカンドオピニオンを考える日」ロゴマーク決定!

セカンドオピニオンを考える日の更なる推進を図るため、正しい理解促進PRに使用できるロゴマークのデザインを一般公募し、応募総数418点の中からロゴマークが決定しました。採用賞1点、入賞5点をここに発表します。

ロゴマークは、本記念日、関連する企画やイベントで活用します。

最優秀賞 オレンジティーさんの作品
オレンジティー
(神奈川県 44歳 女性)
選考理由
セカンドオピニオンを省略した「セカオピ」が入ることで、覚えやすく今まで知らなかった方に興味を持っていただけるきっかけになること、2つの意見が重なり合いそれを自分自身で考えている姿がロゴマークに反映されていることが、評価のポイントとなりました。

入賞作品

入賞作品 アスカさんの作品
アスカ
(長崎県 32歳 女性)
入賞作品 加藤奈津巳さんの作品
加藤 奈津巳
(東京都 26歳 女性)
入賞作品 エクスペリア70さんの作品
エクスペリア70
(山形県 70歳 男性)
入賞作品 富川真一さんの作品
富川 真一
(埼玉県 65歳 男性)
入賞作品 marukoさんの作品
maruko
(神奈川県 41歳 男性)

主催者感想・寸評

セカンドオピニオンは言い出しにくい? そんな時は医療従事者に相談を!

セカンドオピニオンは言い出しにくい? そんな時は医療従事者に相談を!

2020年のセカンドオピニオン川柳募集に続き、本年も予想以上の応募をいただき、誠にありがとうございました。

セカンドオピニオンという難しい内容にも関わらず、10代から90代まで、幅広い年代の方からご応募がありました。また、高校のクラス単位でのご応募もあり関心の高さを感じました。

300文字作文を通してセカンドオピニオンについて多くの方に考えていただけたことを嬉しく思います。

応募作文を拝見していると「セカンドオピニオンを主治医に言い出せない」という意見や体験談がたくさんありました。 そんなときは、一人で悩まず、看護師などの医療従事者に相談していただけたらと思います。医療従事者は身近なアドバイザーです。

セカンドオピニオン以外の、他の病院受診や転院をしたいと思った場合も一人で判断せずに相談することをおすすめします。

また、大切な人が病気になったときに「セカンドオピニオンを考えたけれど情報不足で実行できなかった」という声も多くありました。私たちは毎年2月14日「セカンドオピニオンを考える日」を活用し、セカンドオピニオンの正しい情報の普及のために、これからも様々な企画を実施してまいります。引き続き、よろしくお願いします。

ティーペック株式会社
セカンドオピニオンを考える日事務局

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